彼女について
正直、連絡がきても、彼女のことは全く思い出せなかった。ナンパをしてる時は大なり小なり酔っ払ってることが多いんだけど、終電近くになってドーピングが変な方向にキマると、まれに記憶が飛んでいることがある。そういう時は番ゲをしても相手のことを覚え…
正直に告白すると、先月から一ヶ月以上、女性とは全く遊んでいませんでした。女から「最近どうですか?」とか「旅行に行ってきたんだけど、お土産を渡したいの」的なLINEが飛び交うなか、徹底的な既読スルーを決め込んでは、仕事と読書に没入するという生活…
電車の車窓から見える景色が、どんどん変わっていく。 高層ビルから住宅地へ。 住宅地から田園風景へ。 胸のなかの感情が、次第にかきたてられる。焦りのような。心細さのような。 「本当に、こんなところに住むの?」 言ってみた。 思わず。 その結果。 す…
最初のキスには魔力がある。 二度目はずっとしたくなる。 三度目はもう感激がない。 それからは女の服を脱がせるだけだ。 Raymond Chandler「The Long Goodbye」 7割のYシャツ姿と、3割のスーツ姿のサラリーマンがひしめくオフィスには、各所で仕事に関す…
先週末は、ランチ会に参加した。平たく言えば、昼の合コンである。 夜の合コンと違うのは、酒に任せて「ノリの良い者が勝つ」って風潮がないのと、費用が安く済むところがメリットだと思う。それに相手が気に入ったら、そのあと遊びに誘えばいいし、そうでな…
「いつも彼氏とデートしてるとき、彼氏の右と左、君は、どっち側を歩いてたの?」 ギラつく時、僕はよくこの質問から始める。恋愛トークから移行させるから、突然ではあるが、違和感はない。 たいていの女の子は、普段そんなこと意識したことがないから、混…